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改葬と永代供養について

2022.09.12

京都東福寺龍眠庵のお墓の豆知識

改葬と永代供養について

東福寺龍眠庵墓地指定石材店のオフィス石太郎です。

5年くらい前より、郷里のお墓を「墓じまい」される方が増えているように思います。

墓じまいを経験されたお客様から、お気持ちをお聞きすることもございます。

ほとんどのお客様が、ご先祖様や埋葬された方々を、先々に粗末にしてはいけないという気持ちから苦渋の決断をされているようでした。

改葬とは?

改葬とは、すでに埋葬されている遺骨を他の場所に再埋葬することをいいます。

改葬をされる場所ですが、大きく分けて2通りのパターンがあります。

お墓のある墓地の合祀墓に改葬をする場合

ご先祖様が長年暮らした郷里から動かしたくないと望む方が沢山おられます。

郷里の合祀墓に改葬を希望する方は、まずは墓地管理者に相談をしてください。

合祀墓のある墓地の場合は、墓地によって定められた手続きを行い墓じまいの準備をします。

その際に、地元石材店を紹介していただいたり、地域の習慣に沿った改葬の手順を教えていただくことが多いのではないかと思います。

墓地内に合祀墓がない場合は、菩提寺や近隣の寺院に相談をして、改葬する合祀墓を探す必要があります。

所在地の異なる場所に改葬をされる際には、役場で改葬許可申請をする必要があります。

改葬先を確保されると同時に、ご先祖様の供養を考える必要があります。

この場合は、ほとんどの方が永代供養を希望されています。

永代供養に必要な志納金(冥加料・御布施など)は、寺院によってまちまちですので、後で予算オーバーにならないためにも事前の確認が必要です。

現在お住いの近くに墓所を確保する場合

これからも、お墓参りの継続を希望される方は、お参りできる圏内での新たなお墓の確保を希望されています。

まずは、ご先祖様の改葬を目的にお墓の確保をされていますが、同時に先々にはご自身や家族のお墓としても予定されている方が多いようです。

新たな墓所の確保を検討される方の多くは、永代供養墓など永代管理のお墓を検討されています。

これは、先々で「墓じまい」を繰り返すことのないようにと願う気持ちが理由だと思います。

永代供養墓は、お墓の維持と納骨された方々の供養をお約束するお墓です。

多くの寺院が檀信徒以外からも永代供養墓を希望する方の受付をしているため、菩提寺のない方も安心して相談することができます。

また、永代供養料を含むお墓確保の費用は、総額で表示されている場合が多く、ご予算に応じた選択ができるところも、お客様の安心につながっています。

改葬の方が永代供養墓を支持する理由

  1. 墓じまいの心配から解放される。

  2. 永代供養料などの必要な費用が分かりやすい。

  3. 菩提寺のない方も受付をしている。

  4. 子孫が絶えた以降も継続した供養を約束している。

※永代供養墓は、寺院や霊園による独自の規程に基づいて維持管理が行われていますので、上記の1~4に該当しないお墓もございます。

永代供養とは?

もともとは、お檀家さんが自宅で勤めるお供養と並行して、菩提寺でも定期的なお供養を継続して勤めるという、丁寧なお供養の方法が永代供養でした。

最近では、お供養は家族が勤めるか?寺院が永代供養をするか?という二択のような誤った印象を持っている方が多いようです。

当然のことだと思いますが、永代供養を申し込みされた方も、ご家族でのお供養は必須になります。

少子化の時代を迎えて、多くの方が永代供養を意識するようになりました。

ただし実際には、先々にご自身が供養をされる方法等には、あまり関心がない人が多いように感じています。

皆様が関心をもっている部分は、いつまでも心配なく安心して眠ることができる場所の確保ではないかと思われます。

永代供養そのものは昔と変わることはありませんが、皆様が寺院に求めることは時代と共に変わっています。

永代供養という言葉のイメージが、少子化の時代にマッチしているように感じています。

改葬での永代供養

永代供養を申し込む際に必要となる検討事項について簡単に説明させていただきます。

ご先祖様といっても、それぞれにお亡くなりになった時期が違います。

ここで問題になるのは以下のことだと思います。

  1. お墓に埋葬されている全ての人を個別に供養していただくのか?

  2. 全ての人を「先祖代々」として、まとめた形で供養していただくのか?

供養とは、家族の気持ちであり思いであると考える人の場合は、ご家族の希望で進めていただくとよいでしょう。

しかし、他の家はどのようにしているのかを、知りたい人が多いのではないかと思います。

墓石に戒名を彫刻する際には、三十三回忌または五十回忌を過ぎた人は、「〇〇家先祖代々(之霊位・之菩提など)」として個別に戒名を彫刻しなくてもよいという習慣があります。

決して、彫刻してはいけないという意味ではありませんので、どちらかが三十三回忌を過ぎている夫婦の場合は、ご夫婦を並べて彫刻する場合もあります。

また、お位牌の場合は三十三回忌を過ぎた故人様は、先祖代々の位牌に移っていただくと聞いたことがあります。

おそらく根拠としては、三十三回忌を迎えた故人様は、その家の祖先神(祖先仏)となると考える宗派があるためではないかと思います。

筆者の場合は、上記のことを説明させていただいた上で、「お爺さんとお婆さんから彫刻しましょうか?」という感じで、お客様と打ち合わせをしています。

詳しくは、永代供養をしてくださるご住職が教えて下さるのではないかと思います。

具体的な永代供養での法要については、お寺によって大きく異なりますので、ご住職と面談をした際に尋ねておくと安心です。

  • 有限会社 オフィス石太郎オフィス石太郎
  • 担当 柳田 貴人
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