お世話になります、指定石材店のオフィス石太郎です。
最近では「終活って何?」という方は少なくなってきたと思います。
しかし、まだまだ他人事という感じで、取り組んでいらっしゃる人は少ないかも知れません。
本コラムでは、どのタイミングで始めればよいかを一緒に考えさせていただこうと思います。
何かを始めようかと考えますと、まずは準備が必要です。
終活をされている方に、始めるきっかけをお尋ねしたことがあります。
筆者の職業は墓石店ですので仕方ないことですが「お墓のことを考えるようになったのが、終活を意識するきっかけになった」という方がほとんどでした。
終活を意識するようになった年齢については、お子さんが独り立ちをされたり、勤め先で定年を迎えるなどの節目を迎える60~65才くらいに老後のことを考えるようになるようです。
還暦を迎えて、これからの人生を思い描いた時に、「これからの一日一日を大切にしたい」「子供たちに負担をかけない人生を送りたい」など、あらためて家族の大切さを意識される方が多いのかも知れません。
準備の段階では、何となく身辺整理をしているような気分になる人もおられると思います。
まずは、資産や保険などの存在をキッチリと把握しておく必要があります。
普段からキッチリされている人は「今さら・・・」という感じでしょうが、老後の生活の礎ともいえる部分になります。
また、お子さんのおられる方は、万一の時には子供達に正確な情報を伝えることにもつながります。
不精な人ほど、体力の低下と共に「面倒くさい」という気持ちになりがちですが、面倒くさいことは先に片付けておくことで先々の不安の軽減につながります。
ある程度、現在の状況が確認できましたら、新たな趣味を見つけたり、趣味に満喫する計画を練るなど、本来の終活の意義へと進めていくことができると思います。
先ほど60~65才と書きましたが終活を始める年齢に制限などはありません。
自分が好きなタイミングで始めるのが良いでしょう。
では、終活の準備を始める際には何からすればよいのでしょうか。
ここからは、具体的に何から始めれば良いのかを説明させていただきます。
まずは、エンディングノートを作ることから始めます。
エンディングノートを作成することで、何が分からないのか?何が足りないのか?自分はどうしてほしいのか?が、徐々に見えてまいります。
また文章にすることは、気持ちを整理しやすく、何となくモヤモヤしていた部分が分かってしまうこともあります。
エンディングノートは、市販もされていますので、書きやすさやデザインなどを考慮して選ぶのが良いでしょう。
書き留めたエンディングノートを、半年後や1年後に見直してみて、「あぁ~、そういえば、こんなことを書いていたな」と思えるようでしたら、過去の自分よりも余裕ができてきたといえるのではないでしょうか。
最近は、断捨離といって出来るだけ物を置かないようにする人が増えているようです。
別に流行に左右される必要はありませんが、もしも断捨離に良い部分があるとすれば、参考にしてみるのも良いかも知れません。
また、いつかは誰かが整理をしなければなりませんので、元気なうちに要る物と要らない物を分けておくことは、先々が楽になります。
自分が他界した後にお子様や身内の方が大量のものを処分したり整理したりする必要がありますので、思い立った時にボチボチ初めて見ることをお勧めいたします。
不要なものが無くなった部屋を見た時に、さっぱりする気分になるかと思います。
また、パソコンの中も忘れられがちですが整理をしておくとよいでしょう。
自分が銀行に預けているお金や資産などを把握し、老後の資金を把握しておく必要があります。
また、お元気な間に相続のことも考えておく必要があります。
考え始めたことで、必ず分からないが出てきます。
事前に、専門職の人に正しい知識を教えてもらって、先々で後悔しないように準備をしておくとよいでしょう。
気持ちにゆとりのある方は、遺言書などで、配分や相続人などを決めておくのも方法です。
そうすれば、財産分与でのトラブル回避に役立ちます。
特に生命保険は、加入者自身も十分に内容を把握していないことも多く、保険の存在を家族が知らないケースもありますので注意してください。
永代供養墓の受付を始めて約20年が経ちますが、生前にお墓を希望されるお客様の件数は、ずっと安定してお越しいただいております。
お墓を確保される際は、皆さん嬉しそうなお顔をされているのですが、私自身も夫婦のお墓を先日確保した際には、とてもうれしい気分でした。
何となく、つかえていたものが取れたような気分とでもいいますか、スッキリした感じになりました。
終活は、何となくモヤモヤしているものの解決にも繋がりますが、同時に気分を少し前向きにもしてくれるように思います。