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お墓に苗字が違う人も入る-お墓の豆知識

2022.05.11

京都東福寺龍眠庵 永代供養墓・お墓豆知識

お墓に苗字が違う人も入る

お墓に苗字の違う人も一緒に入れますか?

「お墓に苗字の違う人も一緒に入れますか?」

このようなご質問を、永代供養墓の見学にお越しの方からいただく機会が増えました。

実際に彼方此方の場所で合祀墓が建てられていますが、法律では苗字の違う方を同じお墓に埋葬することを禁止していません。

ただし霊園によっては、納骨する際の条件を事細かに決めていて、苗字の違う方の納骨を拒否しているところもあります。

これらに関する取り決めは、使用する際の注意事項を記載した墓地使用規程で確認をしていただくことができます。

寺院の境内墓地では、墓地使用規程がないところがあります。

この場合は、御住職や理事会の判断に委ねなければなりませんので、過去の常識やその地域の風習によって判断されます。

龍眠庵の場合は、苗字の違う方を同じお墓に納骨していただいても問題ありません。

特に永代供養墓の場合では、二世帯住宅のように同じお墓に奥様のご両親も一緒に入りことを希望される人もおられます。

「〇〇家之墓」と彫刻した墓石に霊名を彫刻する場合

苗字が違う人を同じお墓に埋葬していただける条件の霊園ということで解説を進めさせていただきます。

建立済みの墓石に、正面に「〇〇家之墓」と彫刻されている墓石に苗字の違う人を納骨されるケースについて紹介します。

墓石の側面や墓石の横に建つ墓誌に、「戒名(法名)・俗名・死亡年月日・享年(行年)」など、過去に埋葬された方々の記録を彫刻している場合は、俗名をフルネームで彫刻いたします。

例としては「山田家之墓」と彫られた墓石の側面に「〇〇〇〇信士・俗名 佐藤太郎・令和四年五月十一日 没・享年 八十五才」のように彫刻することで、太郎さんの苗字は佐藤だと解ります。

お墓の関するあれこれについては、過去の風習や思い込みが根強く残っていること多く、家族や親戚の同意を得てから彫刻するようにしてください。

また、墓石によっては過去に埋葬された方々の記録を彫刻していないお墓もあります。

この場合は、特に工夫した彫刻をする必要がありませんので、お墓に埋葬する事について家族や親族の同意のみで進めていただけます。

これから新しくお墓を建てる場合(宗派)

ご年配者の中には、お墓の正面文字を「南無阿弥陀佛」にすると誰でも入れるお墓になると仰る方が時々おられます。

これは、あらがち的外れではありません。

浄土真宗や真宗大谷派では、宗派としての指導としては墓石の正面文字は「南無阿弥陀佛」「俱會一處」の二択になります。

これらの宗派は、門徒(信者)の数が圧倒的に多いため、宗派の指導に従うことで苗字の彫刻問題を考える必要のない人が多いということになります。

浄土宗や天台宗の方や、寺院の境内墓地ではご本尊が阿弥陀如来様のお寺も、墓石の正面文字を「南無阿弥陀佛」にしていただく選択肢がございます。

ただし、他の宗派では「南無阿弥陀佛」での彫刻は、問題になってしまいます。

正面文字を「〇〇家之墓」にしたくない人は、お世話になっているご住職に相談をされて、ご本尊様を彫刻させていただくのも一つの方法かと思います。

日蓮宗の場合は、ご本尊様の代わりに「妙法蓮華経」という経典に帰依されていますので、「南無妙法蓮華経」になります。

これから新しくお墓を建てる場合(無宗派)

最近は、菩提寺を持たない人や無宗派の人が増えています。

この場合の代表的な墓石正面文字の彫刻は「絆」「無」「ありがとう」「やすらかに」などの言葉が無難ではないかと思います。

この場合は、洋型墓石やデザイン墓石との相性が良いため、墓石の見積もりをしていただく際には、先に石材店に伝えておく必要があります。

従来の和型墓石には、このような好きな言葉はバランスが悪く、ひらがなとの相性も悪いため、四字熟語や五字熟語を選んでいただくと違和感が少なくなります。

四字熟語では「花鳥風月」「温故知新」「花紅柳緑」「山紫水明」、五字熟語では「日々是好日」などがあり、我が家だけのオリジナルの造語も選択肢の一つです。

霊園によっては、家名彫刻を義務付けている場合もありますので、墓石を発注する前には必ず霊園管理者に確認しておいてください。

まとめ

お墓に関することについては、風習や思い込みなどによって、何となく約束されている感じの事が多いのが事実です。

また、霊園や寺院によっては事細かに規則を設けている場合もありますので、全てがローカルルールの上に成り立っているのが現状です。

本当はこのようなことをお伝えしたくありませんが、「他の人のお墓と違うことを希望する場合は、墓地管理者に確認する」ことを心がけてください。

日頃から霊園や寺院に出入りをしている墓石店の場合は、ある程度の安心が担保されます。

もしも、そうでない石材店に注文をする場合は、特に気を付けて進めていただくことを心がけてください。

少子化が進む中では、過去の常識に制約を受けることなく、このような心配をしなくても安心して墓石の注文ができる時代がくることを願っております。

  • 有限会社 オフィス石太郎オフィス石太郎
  • 担当 柳田 貴人
  • 近鉄東寺駅近くの墓石店
  • 電話 075-693-7345(10:30~18:00)
  • 毎週火曜日・第2第4水曜日定休
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