東福寺龍眠庵墓地指定石材店のオフィス石太郎です。
本日は、東福寺龍眠庵の隣りにある霊源院墓地で、今月に完成したお墓の開眼供養がありました。
家族のお墓としてお元気なうちに建てていただいた生前墓の開眼供養でした。
本項では、開眼供養の意味について筆者なりに考えてみました。
仏教的な見解は、筆者には解りません。
今回は、沢山の開眼供養の立ち合いをさせていただいた石材店目線で記事を書かせていただきました。
この記事の内容
新しくお墓が出来て最初に行われる儀式を、一般的には開眼供養と呼んでいます。
お客様より、開眼供養の意味についての質問をよくいただきます。
筆者は、残念ながらお客様が納得する返答をしてきたことがございません。
以前、浄土真宗のお寺さんに開眼供養の意味についてお尋ねしたことがありましたが、その時は阿弥陀様をお招きすると教えていただきました。
東福寺霊源院のご住職は、ご先祖様にお越しいただく儀式と教わりました。
お墓の開眼供養の意味については、宗派やご住職によって様々なように感じています。
話は少し変わりますが、先々に墓石の補修などをする際には、事前にお坊様による「正念抜き」の読経をしていただきます。
この場合の、正念について筆者は「正しい仏法」「仏法による正しい思い」という解釈をしています。
また、正念抜きを閉眼供養という人もいます。
すでに埋葬されているお墓の場合には、正念抜きを抜魂供養ということもあります。
様々な解釈があるようですので、仏教の専門的な勉強はお坊様にお任せするといたします。
石材店といたしましては、開眼供養を終えた皆様には「我が家の墓石が清く正しいものになった」と思っていただければ助かります。
生前墓を建てた人や、最近家族を亡くされたばかりの人など、お墓を建てる人の境遇は様々です。
新しく出来たお墓を見て、祝う気分になれない人もいらっしゃると思います。
一般的には、開眼供養の際にご住職にお渡しする御布施の水引は、お祝いを意味する紅白とされています。
ただし、埋葬を予定している人の多くは、開眼供養と埋葬(納骨)供養を同日にされていますので、この場合の水引は埋葬を優先する黄白になります。
このことからも分かるように、開眼供養はお墓の新築祝いの色合いの濃い儀式になります。
地域にもよりますが、筆者が墓石業界に入った30年以上前は、時々開眼供養と埋葬供養を別日に行う場合がありました。
先輩に尋ねたところ、元々は墓石が完成してすぐに開眼供養をしていたそうです。
開眼供養が終わりますと、料理やお酒が振舞われることもあったそうで、新築祝いをされていたようでした。
都市部では、お墓の場所が遠方になるなどの理由で、時代と共にこの様な風習も変わっていきました。