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高齢者に適したお墓とは?

2022.12.16

京都東福寺龍眠庵のお墓のコラム

高齢者に適したお墓とは?

東福寺龍眠庵墓地指定石材店のオフィス石太郎です。

最近、新しく出来た公園墓地や霊園では、高齢化社会に対応したバリアフリー設計がされている所がほとんどです。

特に公園墓地では、墓地区画の近くに駐車スペースを設けるなど、ご高齢の方も安心してお墓参りができるなどの配慮を進めています。

こちらでは、ご高齢の方が快適にお参りできるお墓のあり方や、子供への負担軽減についても考えてみたいと思います。

施設の設備について

霊園や墓地には、屋外型と屋内型の2つのタイプがあります。

屋内墓地の特徴

最近では、駅から徒歩圏内の建物を霊廟などと名付けて屋内型の霊園が増えてまいりました。

多くの屋内墓地では、エレベーターを完備するなど、建物内を車椅子でも移動できる設計がされています。

また、お墓に水を掛けたりしませんので、水の入ったバケツなどの重たい荷物を持たなくてもお墓参りをしていただけます。

屋外墓地の特徴

昔からある墓地は、階段があったり通路が十分でないなど、バリアフリーの環境の所はあまりありません。

新しく開園した霊園は、バリアフリー環境を整えている所が多く高齢化社会を意識した設計がされています。

以前は丈夫な金属製のバケツが定番でしたが、小さめのポリバケツを用意したり、水を汲む際の洗い場の位置を高くするなど、ご高齢の方がお参りしやすいように工夫をしている所もあります。

好みによって選ばれています

関西では昔から、「お骨を土に還してあげる」というような言い方をして、遺骨を骨壺から出して埋葬いたしました。

このことから、屋外墓地に「お墓らしさ」を感じる人が多いように思います。

一方では少子化の時代を迎えて個人墓や夫婦墓など、あらかじめ埋葬の人数を想定したお墓づくりを検討する人も増えてきました。

ほとんどの屋内墓地では、骨壺のまま納骨室に納めますので、納骨室の容積から安置する骨壺の数を想定できます。

快適さを優先する人には屋内墓地が向いていると思います。

また、お天道様の下でのお墓参りらしさを求める人からは、屋外墓地が根強く支持されています。

お墓の形について

本章では屋外墓地に建つ墓石について解説させていただきます。

水野忠重候のお墓

写真のお墓は、霊源院ともご縁の深い水野忠重候のお墓です。

以前は、このような設計のお墓が一般的でした。

以前のお墓の特徴
  1. 排水が良く立派に見えることから高い巻石が好まれた。

  2. 花立や香立てが低い位置にあり屈んでお参りする必要があった。

  3. お供養の気持ちから墓前灯篭を設置するお墓も多くあった。

最近のお墓は

以前は、納骨室の中に水がたまりにくいことから、墓地を囲う巻石を高くする傾向がありました。

もしも、3歳くらいの子供が一人で写真のようなお墓の階段を上がっているとします。

「落ちないか」

お母さんは心配になると思います。

お墓参りをするために高い台に上がるのは、ご高齢の方にとっては不安なことです。

最近では、広い墓地の場合には出来るだけ段差をなくして墓地内に入りやすいお墓が主流になってきました。

膝に不安を抱える高齢者のために、最近では立った状態でのお墓参りを意識した設計の墓石が増えてきました。

また、墓前灯篭は、もともと構造的に不安定なものですので、特に古い物は倒れやすくなっています。

我が家では、子供が小さかった時には、お墓参りの際に墓前灯篭の近寄らないように注意していました。

お墓の場所はどこにする?

どこのお墓に決めようかと考えた時に、多くの方が悩むのがお墓の場所だと思います。

核家族の時代では、家族の住まいがバラバラのため、先々のことを考えると子供の家の近くが良いようにも思います。

結局は、遠方にお住いの場合でも交通アクセスの良い場所に、落ち着くのではないかと思います。

アクセスが良く子供との連携がスムーズな立地

我が家やお子さん宅を起点にして考えても、お子さんの近所に引っ越したり、お子さんの転勤やお孫さんが別の場所に暮らすようになるなど、考えたところでキリがありません。

その上で、お墓参りの際にはお子さんに同行してもらえる、お子さんと連携しやすい場所にある墓地が、ご高齢の方には理想といえます。

お墓を安心して子供に託す

ご高齢者でなくても、お子さんのおられる皆さんは、後のことが気がかりではないかと思います。

最近では、屋内墓地や樹木葬墓地に代表されるようにお墓の種類も様々です。

中でも、最近人気があるものは、永代供養墓や永代管理のお墓など、後継者への負担軽減を考慮した規程を設けたお墓です。

従来型のお墓がもつ後継者への負担
  1. 後継者に承継しながら墓地を使用する義務がある。

  2. 承継できない場合は、墓じまいをして墓地を返還しなければならない。

  3. 地震などで墓石が損傷した場合は家族が補修費を負担しなければならない。

永代管理で墓じまいが不要なお墓の登場

最近では、あらかじめ墓地の使用期間を定めた有期間墓地が増えてきました。

また龍眠庵では、墓石の寿命が来るまで撤去しないお墓として永久墓を採用しています。

有期間墓地では、使用期間を満了後に墓地管理者による墓じまいが行われ、永久墓は墓じまいがありませんので、共にお子さんへの負担は軽減されます。

永代供養墓や樹木葬の多くは、永代管理を採用しています。

永代管理では、先々の墓地管理料を一括前納いたしますので、子供への管理料の負担はありません。

龍眠庵の永久墓は、各家のお墓を寺院の施設として管理いたしますので、地震などで墓石が損傷した際には龍眠庵が無償で墓石の補修をおこないます。

※墓地によって墓地使用規程は異なりますので、検討中のお墓がございましたら、それぞれの規程をよく確認してください。

あとがき

ご高齢者の多くは、終活に取り組むなど出来るだけのことをして子供達への負担を減らしたいという希望を持たれています。

このような背景の中で、子供への負担軽減を考えて生前にお墓を用意する人が増えています。

子供の負担を減らすために折角建てたお墓が、先々に負担が増す原因になってしまうことは本末転倒といえます。

本当はお墓に入りたいと思うが、家族のために合祀墓にしようかと考えているご高齢の方がおられましたら、本項を参考にしてください。

  • 有限会社 オフィス石太郎オフィス石太郎
  • 担当 柳田 貴人
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