東福寺龍眠庵墓地指定石材店のオフィス石太郎です。
先日、奈良県大和郡山市にある日蓮宗のお寺「速成寺」のご住職からお電話をいただきました。
こちらのご住職とは、電話で永代供養墓や樹木葬の近況について、時々情報交換をさせていただいております。
その時は、お骨葬についての近況を教えていただきました。
奈良県は京都よりも歴史のある都市です。
ただ、大阪府との交流が盛んなようで、新しい商品やサービスの導入には抵抗のない人が多い雰囲気だそうです。
その点では、京都府とは少し温度差があるようです。
この記事の内容
お骨葬とは、火葬後のご遺骨を前にして勤める葬儀式です。
一般的なお葬式では、葬儀式の後で告別式を行う場合が多いように思います。
また最近では、葬儀式を行わずに告別式だけで故人様をお送りするケースも増えています。
お骨葬は、寺院の本堂を使用して葬儀式を行う場合が一般的です。
お骨葬では、ご家族や参加を希望する親族だけでの家族葬が主流で、告別式を行わない方が多いという特徴があります。
宗派によって故人様を弔う法式は異なりますが、ご戒名の授与などもあり通常の葬儀式と同じ手順で葬儀式は勤められます。
また、お寺の本堂の本格的な荘厳具を使用した葬儀式ですので、特別な祭壇や葬儀会館の使用料などが不要になります。
速成寺のご住職のお話では、感染症でお亡くなりになった故人様を、お骨葬で弔いたいと希望するご家族からのご依頼が増えてきているようでした。
お骨葬は、信州など一部の地域では、一般的な葬儀式として古くから多くの人に認知されているようです。
関西では、お骨葬を知らない人が多いため、お寺に依頼をする人は、ほとんどおられませんでした。
しかし、テレビで取り上げられたことがキッカケとなり、火葬後にお骨葬を希望する人が徐々に増えてまいりました。
感染症によってお亡くなりになり、葬儀式を諦めていたご家族がお骨葬を知って、速成寺さんに相談をされているそうです。
東福寺霊源院のご住職は、長野県の出身です。
地元では、お骨葬を古くから行っていたそうです。
そのこともあって、東福寺霊源院の本堂でのお骨葬を受付ています。
京都では、従来通りの葬儀式で故人様をお送りされる人が多いようですが、檀信徒さんの中にはお骨葬を希望する人もおられます。
随分前の事ですが、筆者も勉強のために、本堂でのお骨葬を終えたご住職にお話をお聞きしたことがありました。
お骨葬には、ご家族お二人だけがお越しになられたそうです。
ご住職は読経をしながら、静かに故人様に向き合うご家族の思いを、ひしひしと背中越しに感じられたそうです。
葬儀会館では、事前に葬儀社のスタッフとの打ち合わせがあります。
ご住職は、時間を気遣いながらお経をあげないといけないそうで、急かされているような気持になることが多いそうです。
その日の本堂でのお骨葬は、葬儀会館での葬儀式とは、また違う感覚の印象を受けたそうです。