東福寺龍眠庵墓地指定石材店のオフィス石太郎です。
既に墓地の確保が済んでいる人もおられますが、これからお墓を建てようかと考えている人のほとんどは墓地探しから始めるのではないかと思います。
墓地は大きく分けて、公営墓地や公園墓地などの霊園と寺院の境内墓地に分かれます。
それぞれの特徴や墓地を選ぶ際のチェックポイントについて解説させていただきます。
この記事の内容
それぞれに希望する墓地の条件は違いますが、見学の際にチェックしておきたいポイントを紹介いたします。
運転免許を返納した際の電車やバスでのお参りも考えて墓地を選ぶと先々も安心です。
お盆やお彼岸などでの混雑は仕方ないにしても、駐車スペース余裕がないとお墓参りが億劫になりがちです。
駐車スペースに余裕がない霊園は、近隣のコインパーキングなどをチェックしておくと良いでしょう。
お手洗いや休憩スペースがあると安心したお墓参りが出来ます。
特にお盆の時期などは、日陰で休憩できる場所があると安心です。
排気ガスや騒音の中では、落ち着いたお墓参りができません。
また電車の線路の近くの墓地では、レールの鉄粉が舞っていて墓石が錆色に染まってしまいます。
静かで落ち着いた環境でお参りできる墓地でしたら故人様も落ち着くのではないかと思います。
墓石をよく見ると、どちらかに傾いているものが多くあります。
地盤による傾きの場合は、隣り合う数基の墓石が同じ方向に傾いています。
希望する墓地が決まりましたら前後左右の数件先の墓石の傾き具合をチェックしておきましょう。
1件だけが著しく傾いている場合は、施工不良も考えられますので、お墓の列などを線で観察するようにしてください。
全くのフラットの墓地は珍しく、多くの墓地は傾斜があります。
傾斜が大きな墓地は、墓石の下に施工する巻石を高く造らなければいけないこともあって、墓石費用が増すことがあります。
また、墓地背面の土が崩れて流れてきたり、何となく落ち着かない気分になると思います。
水勾配といって多少の傾斜は雨水が溜まりにくいので、最近造られた墓地はどちらかに少しだけ傾斜がついています。
新しい霊園は、石やインターロッキングブロックなどで参道を造って、歩きやすい工夫がされています。
土の参道の場合は、お墓参りの方々が行き交う間に、少しずつ参道は踏み固められていきます。
希望する墓地の前の参道が黒ずんでいる場合は、雨水が溜まった跡と思われます。
墓石工事の際には、土の補充や砂利を撒いてもらうなど水が溜らないようにしておくと安心です
陽当たりが良い墓地を好む人が多いのですが、お盆の時期などは日陰が恋しくなってしまいます。
一日中陽が当たらない墓地は、墓石にコケが生えやすいこともあってよくありません。
陽当たりについては、あまり神経質にならなくても良いように思います。
墓石の正面に、一日に数時間程度の陽が当たれば、定期的な掃除で墓石の美観を保てます。
今は、ほとんどの霊園で水道や貸しバケツ・柄杓などの準備があります。
最近は、ヤカンやペットボトルを持ってお墓参りに行くこともなくなりましたが、見学の際にはチェックしておいてください。
公営霊園には、市町村が管理する公営墓地や、墓地周辺の自治会が管理する自治会墓地があります。
まずは、市町村が運営や管理をしていますので安心感があることです。
次に、指定石材店などがないために、墓石店を自由に選べるところが魅力といえます。
公営霊園の中には、申し込みを希望する人が住む場所を問わないところもありますが、ほとんどの公営墓地は地元住民に限った受付をしています。
また、地元の人と地元以外にお住いの人では、墓地使用料や管理料が異なる条件で墓地使用者の受付をしている所もあります。
霊園の造成や運営に住民税などの税金が使われていることが多いため、このような条件が設けられています。
市町村営の霊園の多くは、募集期間を限定した墓地使用者の受付をしています。
墓地使用者の募集期間は公報などに掲載される場合が多く、市町村役場で申請の受付をしています。
墓地周辺の自治会(町内会など)が管理する墓地を自治会墓地といいます。
自治会墓地は、昔からあるその場所にある場合が多く、町内会長や近隣の寺院の住職が墓地管理者を務めるなど地域に密着した墓地です。
以前は、町内会の住民のみ受付している場合が多かったのですが、最近では居住地による条件は緩和されつつあります。
町内会によっては、墓地使用者が集まって草刈りなどの清掃を定期的に行っています。
公園墓地や霊園は、宗教法人・財団法人・社団法人などが墓地の管理を行っています。
宗教法人の霊園であっても、園内に寺院があるところは少なく、宗教や宗派を問わない受付をしています。
霊園ができる時には石材店が出資をしているケースもあって、指定石材店が決まっているところがほとんどです。
指定石材店のある霊園では、公営墓地のように自由に石材店を選ぶことができませんので、霊園の指定価格で墓石を依頼することになりがちです。
一般的な寺院墓地は、お寺の檀信徒さんを対象に受付けています。
今でも檀信徒さんのみの受付をしているお寺が多くありますが、寺院が法人化した以降は、公共の役割として檀信徒に限らず宗派を問わない受付をしているお寺が増えました。
ただし、寺院境内での仏教行事については、その寺の住職に依頼をするのが一般的です。
寺院よっては、檀信徒と変わらずに永代供養の受付をしていたり本堂で法事ができるなど、少子化・核家族化でお困りの家にとってお寺は頼れる存在です。