東福寺龍眠庵墓地指定石材店のオフィス石太郎です。
昨年2月にも同じタイトルでコラムを書きました。
今でもSNSやyoutubeでは沢山のパワースポットが紹介されて、大勢の方々で賑わっています。
一般にパワースポットと呼ばれる場所には、とても大きな木があったり、古い石があったり、歴史上の人物が祀られていたりします。
古(いにしえ)の時代より、八百万の神々が宿る場所に感謝し、人々は手を合わせてきました。
以前、龍眠庵の隣にある霊源院の住職に教えていただきましたが、お亡くなりになった人は三十三回忌を迎えて、その家の「祖先神」になるそうです。
お墓は、お亡くなりになった人のお家ですが、同時にご先祖様に感謝をする場所でもあります。
お墓を見学された際に「先祖供養は兄がしていますので、ウチはしなくても良い」と仰るお客様が思いのほか沢山いらっしゃいます。
その際にお客様に反論することはいたしませんが、お墓やお仏壇の維持管理とお供養を混同されているように感じます。
生前墓を確保された場合も、お墓の開眼法要をされた以降は、ご先祖様に手を合わせていただければと思います。
龍眠庵の樹木葬付き永代供養墓「樹陵(じゅりょう)」には、各家ごとにお地蔵さまをお祀りしていただくようにデザインしたお墓です。
最近は、後継者の有無に関わらず永代供養墓を選ぶ人が増えてまいりましたので、先々に引き継がれるであろう子供さんにも親しみを持っていただくように考えお墓です。
また、永代供養墓の場合は生前に確保する人が多いため、まだ納骨していない人も自然に手を合わせていただきやすいという理由もあって仏像を選びました。
龍眠庵の永代供養墓は、永代管理を採用しています。
永代管理では、先々の維持費を一括前納していただきますので、従来の墓地のような必要時までの余分な管理料の支払いがありません。
そのため、生前にお墓の確保をしていただきやすいのではないかと思います。
昔からの習わしでは、お墓が完成しましたら開眼法要(かいげんほうよう)をしていただき、お墓(お地蔵さま)への魂入れをされています。
ご住職にお尋ねしましたら、その家のご先祖様(祖先神)に来ていただくようにお経をあげていただいているそうです。
ただし、龍眠庵ではお墓の開眼法要の時期についてはお客様の都合にお任せしています。
お墓参りにお越しの人は、どちらかというとお墓を守っているという気持ちが強いのかも知れません。
ただ、静かに手を合わせることでご先祖様にも守られているのではないかとも思います。
筆者は、お墓こそが俗にいうパワースポットだと思っています。