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直葬について

2025.11.13

京都東福寺龍眠庵のお墓のコラム

直葬について

東福寺龍眠庵墓地指定石材店のオフィス石太郎です。

先日のyahooニュースでも取り上げられていましたが、直葬をする家庭が増えいるそうです。

筆者が直葬と聞いて思い当たるのはコロナ禍の時にお客様から聞いたお話です。

あの時は、お葬式をしたくても叶わない状況でしたので、残念がっているご家族の話ばかりが目立ちました。

最近は終活をしている人が増えましたが、それらの参考にしていただければと思います。

直葬とは?

まずは直葬の読み方ですが、筆者の周囲では「ちょくそう」と言う人と「じきそう」という人に分かれます。

筆者は特にこだわりませんので、相手に合わせた会話をしています。

検索をしてみたらどちらも正解のようでしたが、「ちょくそう」という人の方が多いようです。

直葬ですが、AIによる解説では下記のように書かれていました。

  • 「直葬(ちょくそう)」とは、葬儀の一つの形態で、通夜や告別式などの儀式を省略して、遺体を直接火葬する方法を指します。一般的な葬儀では、まず通夜や告別式を行い、その後火葬を行いますが、直葬はこれらの儀式を行わず、火葬だけを行う形になります。

AIの解説は、沢山の方々が記してきたものを総合的に判断して纏めたものが基本になっていると聞いたことがあります。

AIの解説からは、多くの人が誤解をしていることが読み取れます。

お葬式の流れについてはご家族によって様々だとおもいますが、一般的にはお通夜の翌日に葬儀式・告別式を行った後に斎場(火葬場)へと向かいます。

また、最近では葬儀会館でお葬式をする人が増えたこともあって、火葬後に葬儀会館に戻り、あらためて四十九日法要をする場合が多くなりました。

AIが間違えている部分ですが、直葬は葬儀式を行わないことから、そもそも葬儀の一つの形態ではありません。

また、葬儀式と告別式を混同して解説をしているようですが、双方は主旨の違うものです。

AIの解説からすると、多くの方々が直葬も葬儀の方法の一つだと誤解をしていることが伺えます。

筆者はお坊さんではありませんが直葬を解説させていただけるとしましたら下記のようになります。

  • 「直葬(ちょくそう・じきそう)」とは、葬儀式をおこなうことなく、ご遺体の安置施設から直接斎場(火葬場)へ搬送し、近親者は火葬設備の前で最後のお別れをして故人様を弔うことをいいます。

葬儀をせずに弔うのが本来の直葬です。

直葬を希望する人は?

以前のコロナ禍でのお客様の声もございますが、筆者の周囲では直葬を希望するという話をあまり聞きません。

ニュースなどによる世間の反応とのズレについては、お墓を通じたご縁が多いためだと思われます。

また最近では、告別式(近親者によるお別れ会)を葬儀会館で行った後に斎場へ向かったという話をお聞きすることが増えました。

待ったなしのバタバタする状況の中で、葬儀社さんと打ち合わせをする必要がありますが、その時にベストと判断をされた形を選択されています。

先日のニュースなどを拝見しますと、直葬を希望する方の多くは、親戚がいないという理由の他には「手間・時間・費用」を出来るだけ抑えたいということではないかと思います。

費用という点においては、お坊さんへの御礼である「御布施」が、凄くハードルが高いように思われているようにも感じます。

また、直葬を希望する人は、埋葬をされる場所を選択する基準も「手間・時間・費用」を出来るだけ抑えたいということではないかと思いますので、合祀墓に人気があるのではないかと思われます。

お別れ会型お葬式後のアルアル

東福寺龍眠庵では永代供養墓の受付をしています。

「身内だけでお別れ会をしたので、お葬式の時にお坊さんをよばなかったの・・・」と仰るお客様から、戒名についてのご相談をいただくことがあります。

永代供養墓「円満」には、墓誌が標準で付いていますので、霊名(戒名・法名・氏名など)・死亡年月日・俗名・享年(行年)を彫刻することができます。

また、樹木葬付き永代供養墓「樹陵」には墓誌はありませんが、毎年9月に行われる総回向法要では、個々の霊名を読み上げてお供養をしています。

龍眠庵では、墓誌への氏名での彫刻や、総回向での氏名での読み上げについては支障がないということですので、戒名のない方のお供養も問題ありません。

しかし「あの時はバタバタしていてお坊さんを呼ばなかったんだけど、お願いしたら戒名を付けていただけるのかしら・・・」とのご相談を時々いただきます。

中には、「父が氏名での供養を希望していましたので・・・」と、仰る方もおられます。

もしも、このようなことで悩んだり迷ったりしている人がおられましたら、遠慮なくご住職に相談していただければと思います。

ご住職も「電話で済むことでしたら、遠慮なく電話をいただけたら・・・」と仰っていますので、安心してご相談ください。

お葬式はリアルに待ったなし

今回は直葬について色々書かせていただきましたが、何事にも一長一短がありますので、我が家にとって最適な方法を選んでいただければと思います。

もしも、先々に問題や後悔が起こるとすれば、原因は準備不足にあります。

準備をするためには、まずは知識が必要になり、色々調べていくうち徐々に希望のお葬式像が浮かんでくるのではないかと思います。

最近では、病院でお亡くなりになる人が多いと思います。

筆者の両親も病院で亡くなりましたが、亡くなってすぐに葬儀社さんに電話を入れるように催促されました。

特に母が亡くなった時は、看護師さんからは「今、私の目の前で葬儀社に電話をしてもらってもいいですか」と言われて、とても驚きました。

先ほど準備不足が原因と書きましたが、このような状況の中では、プランAか?プランBか?プランCか?を、特に希望を挟む余地もなく事務的に選択しながら進めていくことになりがちです。

筆者の場合は、事前に葬儀社さんのチラシを集めていて、家内とは依頼する葬儀社さんとプランを相談していましたが、朝4時に病院からの電話で駆けつける際にチラシを持っていきませんでした。

候補にしていた葬儀社さんの社名を忘れてしまい、看護師さんから催促される中で、スマホ画面の一番上に出てきた葬儀社さんに電話をしました。

「何時に迎えに来るかを、先に聞いて」と催促されて、確認が出来たら看護師さんはその場を離れて行きました。

看護師さんも、おそらく早朝の人手が足りない時間帯だったんじゃないかと思います。

葬儀社のスタッフさんと思われる人から、あらためて電話がありました。

最初に電話をしたところとは、分業で業務をされているような雰囲気でした。

葬儀社さんのホームページを見ながら打ち合わせをしましたが、スマホの画面ということもあって目に入ってくるのは費用の数字という雰囲気の中で打ち合わせを終えました。

とても良い葬儀社さんに当たって感謝しかありませんので、結果オーライ(不謹慎な表現ですが我が家の事なのでご勘弁)という感じでしたが、本当にバタバタした数日間でした。

病院からの危篤状態の電話があった際に、せめてスマホに葬儀社さんの電話番号を登録しておけばよかったと後になって思いました。

しっかりと準備をしておけば、ご家族は希望通りのお葬式を手配していただけることと思います。

  • 有限会社 オフィス石太郎オフィス石太郎
  • 担当 柳田 貴人
  • 近鉄東寺駅すぐ
  • 電話 075-693-7345(10:30~18:00)
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